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私は駅に向かう途中、亮にメールを入れた。
いつものようにホームで電話をして、同じ電車に乗った。
今日は移動出来ないくらい電車は混んでいた。
部屋の最寄り駅のホームで亮とやっと会えた。
「お疲れ様」
「待っててくれて、ありがとう」
駅前のお弁当屋でお弁当を買い、部屋に帰った。
「仕事、まだあるの?」
お弁当を食べながら亮が聞いた。
「これからしばらくは、家で仕事する事になりそう」
「無理しちゃ駄目だよ」
私は食べながら、頷いた。
「部長としてた話、聞いてもいい?」
私は亮の言葉の意味がわからず、首を傾げた。
「清水さんを帰した時にしてた話」
私は少し考え、頷いた。
「聞こえてたんだ」
「陽子の声はいつでも耳に入ってくるからね」
私は微笑んだ。
「すごい前の話だよ。4年前くらいかな、…例の独身寮から戻ってきて少し経ったくらいの話」
私は今よりもっと余裕がなくて、ただがむしゃらに働いていた。
私の下に2人後輩がついて、やっと私がチームリーダーとして仕事をし始めた頃だ。
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