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「というわけで、彼氏さんが心配して走ってくる感じじゃないですよ」
前田の友達はそう言って、先に教会に戻って行った。
「亮?」
私が亮の顔を見ると、少し赤くなっていた。
「陽子みつけたら、誰かと話してるから。ナンパされてるのかと思って…」
「ありがとう」
私は亮の腕にしがみついた。
前田が会いたがっている事を伝え、私は亮を連れて教会に戻った。
「すごく綺麗ですね。おめでとうございます」
亮がそう言うと、前田は満足そうな顔をした。
「やっぱり」
私が呟くと、真理ちゃんの顔が赤くなった。
私と亮は、前田達に挨拶をして教会を後にした。
「車じゃないの?」
駅に向かって歩く亮に私は聞いた。
「お洒落なお店、予約してますから」
亮はそう言って、私の手を引いて歩いた。
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