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「でも、あんな所でいつもご飯食べてる人ってどんな人なんだろうね?」
私が呟くと、亮が笑った。
「ドラマとか小説とかで、デートで行くとかあるけど…普段着じゃ入れないのに」
緊張が無くなった私は続けた。
「建設業じゃない女の子は、普段からちゃんとした格好してるのか…デニムで出掛けないのか?」
ついに亮が吹き出した。
「ムードとか無くなったね。緊張したままの陽子のほうがよかったかも」
私達は目を合わせて笑った。
「そろそろ行く?」
亮が時計を見て言った。
私達はホテルに向かった。
エレベーターで最上階に向かい、レストランに着いた。
「西園寺様、お席にご案内いたします」
亮が名前を告げると、夜景の綺麗な窓側の席に案内された。
「綺麗…」
私が思わず呟くと、亮が嬉しそうな顔をした。
「ありがとう」
私がそう言うと、亮はもっと嬉しそうな顔をした。
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