働く女

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不思議なもので決まり事ではなくなったとたんに軽い気持ちになり、週が明けても夕飯を作っていた。 亮と早く帰れた日は、帰りの電車でメニューを考え一緒に買い物に行った。 このママゴトみたいな生活が私達にはまだお似合いのようだった。 「今日は佐々木さんも残業ですか?」 金曜日の18時過ぎに亮がデスクまで来て言った。 「明日、竣工祝いで早上がりさせて頂けるので」 私は、仕事の手を休めて言った。 「明日、一緒に行きませんか?杉本は夜勤明けなので、事務所には寄らないらしいので」 「はい…前田もいますけど」 私は突然の亮の誘いにびっくりした。 「じゃあ、明日よろしくお願いします」 亮はそう言うと、デスクに戻っていった。 それから黙々と仕事をし、気がつくともう20時を過ぎていた。 私は慌てて清水をよんだ。 「ごめん、こんな時間だったね。どう?上がれそう?」 「後少しできりがいいので、上がれます。佐々木さんは上がりますか?」 清水は時計を見て言った。 「私は明日15時前には上がるから、もう少しやってからかな。清水は明日18時まで仕事なんだから、今日はきりがいいところで上がりなよ」 清水は返事をしてデスクに戻っていった。
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