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付き合っているから後ろめたい様な感じがしていただけで、こそこそしなければ2人でいても不思議な関係ではないのだ。
何年も一緒に仕事をしているのだから、2人で帰るくらい普通の事なのだ。
「俺達、意識し過ぎたかなって」
亮の言葉に少し頷いた。
「ただ、亮のキャラクターだと少し不思議な気もするけど」
私は少し笑って言った。
「今日すごい残業したけど、仕事のボリューム多かった?」
亮に聞かれ、私は首を横に振った。
「気分が乗って、思わず時間も忘れて仕事してただけ。実は…明日の分もほぼ終わった感じ」
私は肩を竦めて言った。
「そうなんだ。俺も陽子を待ってて、明日の分もやっちゃったよ」
2人で吹き出した。
それから外食で夕飯を済ませ、マンションに帰った。
「今度は、杉本お勧めの駅前のラーメン屋に寄って帰ろうよ」
亮が子供みたいな笑顔で言うから、私は素直に頷いた。
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