予期せぬ展開

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月曜日、7月最後の週が始まった。 会社に出勤すると、眠そうな顔の前田が出かけるところだった。 「納品、行ってくる」 「いってらっしゃい」 明らかに昨日飲み過ぎた感じの私と前田は、苦笑いですれ違った。 自分のデスクに行き、私の仕事を頼んでいる後輩達に今日1日の指示を出す。 私は常に3件は仕事を抱えている。 その仕事を後輩達に振り分ける事も、私の大事な仕事だ。 指示を出し終え、後輩達がデスクに戻るのを確認したら、今日1日の流れを部長に報告に行く。 「西園寺さんの仕事は、佐々木が直接やってるんだろ?」 仕事の進捗状況を報告したら、部長に聞かれた。 「もちろんです。明日の16時納品ですが、部長も同行しますか?」 システム手帳を見ながら、私は答えた。 「いや、西園寺さんは佐々木に任せてるから。水曜の打ち合わせは同行するから、そのつもりで。」 私は返事をし、デスクに戻って仕事を始めた。
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