本当の気持ち

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カフェの中に入り、店内を見回すと部長はもう来ていた。 私達は慌てて、部長が座っている席まで行った。 「お待たせしてすみません」 部長は私の後に立っている清水に、少し驚いた顔をした。 「連れていけってうるさくて…」 私は座りながら、ため息まじりに言った。 「いいのか?何か話があるんだと思ってたんだけど」 部長の言葉に私は苦笑いをして頷いた。 「よろしくお願いします」 清水は大袈裟に頭を下げて、私の隣に座った。 私は部長と目が合い、小さくため息をついた。 「とりあえず、仕事の話からするか」 部長はそう言って、仕事の説明を始めた。 今回もマンションに持って帰り、1人で出来る量の仕事だった。 納期と内容の最終確認をし、データを受け取った。 「データは帰ってから確認します。不備があったら、朝連絡します」 私はそう言ってデータと部長に貰った資料を鞄にしまった。 清水を見ると一生懸命メモを取っていて、立ち上がる様子はなかった。 私は覚悟を決めて、話を始める事にした。 「じゃあ、本題に入ります。清水、一切口を挟まないでね」 清水は緊張した顔をして頷いた。 部長は真っ直ぐ私の顔を見ていた。
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