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「結婚って難しいよね」
私は独り言のように呟いた。
「佐々木さんは仕事辞めなくてもいいような答えがみつかったじゃないですか」
清水が顔を上げて、私を見た。
「この答えが正解なのかはまだわからないよ。不安な事ばっかりだよ」
私は真っ直ぐ清水を見た。
「でも、私はこのみつけた答えにしがみつくしかないから。清水も、思いっ切り悩みなよ」
清水は頷いてため息をついた。
「清水、1人で悩んじゃ駄目だよ。彼女にも素直に言ったほうがいいよ」
清水は大きく頷いた。
「そろそろ帰ろうか。部長ほど力にはなれないけど、話くらいは聞けるからね。同じ悩み事を抱えた者同士頑張ろうね」
私はそう言って、清水とカフェを出た。
カフェの前で清水と別れて、亮にメールを送信した。
「駅前のカフェでコーヒー飲んでるから、ホームで待ち合わせしよう」
亮から返信がきて、私は急いで駅に向かった。
電車の中で亮と会い、大将の店に行く事にした。
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