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「ごめんね。でも会社のシステムを変えなきゃならない様な事だったから、部長の了承を得てからの方がいいと思って」
「部長の了承って…。仕事じゃなくて、2人の未来の事なのに」
亮が笑いながら言ったから、私もつられて笑ってしまった。
「そうだよね。次からは亮に1番に話すよ」
これからまだ考える事は山積みなのだ。
子育てはもちろん、妊娠出産と全てが未経験で何が起こるかわからない。
思い描いている様に全てが上手くいくとは言えない。
それでも、私は亮と乗り越えていこうと決めたのだ。
亮と2人なら、頑張れると心の底から思っている。
「清水さんは、その話を聞きについて行ったの?仕事は陽子だけなんでしょ?」
亮が思い出したように聞いてきた。
私は少し笑ってしまった。
「清水は悩み事があって、私に聞いてもらいたかったみたい」
私は大まかに清水とした話を亮に話した。
「清水さんも大変だね」
亮が呟いた。
「なんか、結婚と仕事って女だけの問題じゃないんだなって思った。女ばっかりって少し思ってた自分が、恥ずかしくなったよ」
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