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私と亮は唖然とし、沈黙がしばらく流れた。
「清水と彼女、今いくつ?」
沈黙を破り、私は聞いた。
「同い年なので、今年24才です」
私はため息をついた。
「6年も遠距離恋愛するの?」
私の言葉に清水はにやりと笑った。
「彼女に、どうせ遠距離なんて1年ももたないからすぐに答えが出るよって言われました」
私と亮は吹き出した。
「清水さんの周りは、佐々木さんといい彼女さんといい…腹の据わった女の人だらけですね」
亮の言葉に、清水も笑った。
「もうすでに、仕事辞めてついて行こうかなって思ってます」
清水の言葉に、私と亮は同時にジョッキを空けた。
それから、清水は彼女ではないと駄目な理由を言い訳のように並べた。
「腹の据わった女を相手にする時は、男が柔軟にならなきゃ駄目ですからね」
亮がわざとため息をついて言って、清水は私を見て笑った。
「西園寺さん、どういう意味ですか?」
私がわざと拗ねた顔をすると、亮も笑った。
私達は終電近くまで楽しく飲んで、それぞれ帰宅した。
私はほろ酔いになり、明日のプロポーズの事をすっかり忘れ眠りについた。
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