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「君の夢」
君の夢って何かな?
君が聞いた。
私の夢は、あなたといること。
私はそう答えた。
少し地味な夢だね。
君はそう言ったね。
でもね、1番難しい夢なんだ。
君がいることが当たり前なら、どんなに楽なんだろう。
どんな時も、君を守れる場所にいたら、本当にいつでも、君に幸せをあげられるのにね。
でも、言葉に出来なくて、そっと心にしまい込むんだ。
君には、重すぎて、私の夢は背負えない。
簡単なんかじゃない、隣にいるのは私じゃない、いつも違う誰か。
君が聞いた。
これから先、俺よりもいい男を見つけなよって。
私は、そっとうなずいた。
君にとって地味な夢が、私にとっては、大きな夢だもの。
その重さを背負わせるなんて出来なかった。
想いが大きければ大きいほど、小さく見せてしまうんだ。
小さく見えれば、まだ、君がそばに居てくれる気がして。
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