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「ご飯よ!いつまで寝てるの!早く下りてきなさい!」
母のその一声で目が覚めた。
いつの間にか、眠ってしまっていたようだ。
もう夕方の六時か…。
ふと朝のニュースを思い出し、身体中を触ってみたが特に異常はなかった。
安堵したソラはリビングに向かった。
「もう、呼んだらすぐ来なさい」
母は顰めっ面をしている。
「ごめんごめん」
笑ってごまかしたが、母はご立腹のようだった。
そう言えばウミがいない。
まだ風邪が治らないのだろうか?
そんなに酷いのかな…。
そう思った瞬間に今朝のニュース、血の雨が脳裏に遮った。
まさか…。
ソラは一目散に階段を駆け上がり妹の自室に押し入った。
「お兄…ちゃん?、どうかしたの?」
慌てるソラを見て心配していれ様子だった。
「体大丈夫か?」
ソラはウミの肩を揺さぶり問いただした。
「痛いよお兄ちゃん」
「何処が痛いんだ!」
「肩!」
その一言でソラは我にかえった。
「あ、ごめんごめん」
「まったく、ただの風邪だから心配しないで」
そう言ってウミは布団にもぐった。
「そ、そうか」
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