スケッチブック

美鶴

小学生にあがると私は知識をつけることが唯一の楽しみになった。

国語の教科書、社会の教科書は空き時間に何度も繰り返し読んだ。

休み時間はほとんど図書室で過ごし、とにかく本を読んだ。

帰ってからは頼みこんで買ってもらったたくさんのドリルをひたすらやった。

クラスメイトは低学年のうちは幼稚園の時となんらかわりはなかったが、高学年にもなると会話はアニメの話、ジャニーズの話、好きな男子の話などなど。

休み時間の行動を見ていても、絵を描いたり野菜やらキャラクターの消しゴムを自慢しあったり、校庭でドッジボールをやったり…。

なんて時間を無駄に過ごしてるんだろうと思っていた。

もちろん会話になんて参加しない。

最初の頃は話しかけてくれたり、遊びに誘ってくれる優しい子もいたが、私の冷めた態度とあまりのノリの悪さに、入学して３ヶ月もしないうちに誰も誘ってくれなくなった。