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その日から、お兄ちゃんの帰宅時間が、遅くなる日が多くなった。
それでも、遅くなる日は必ず連絡を入れてくる、
どこまでも律儀なお兄ちゃんに、笑みがこぼれた。
私はというと、毎日学校と、家事に追われる日々。
学校にも大分慣れてきて、
午前中は教室で希咲や俊達と喋って、
お昼は希咲と食べて、
午後はお昼寝する希咲を置いて屋上にいき、
毎日のようにいる蓮達と喋ったり、遊んだりするという生活を送っていた。
何度か“お礼”の話が出て、飛龍の溜まり場に来ないかと誘われたけど、
その度に用事があるから、と断った。
そんなある日。
その日はなんだか、いつもと違った。
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