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「蓮、瑠羽のことは、」
「俺達で守ります。」
「よし、全力で守れよ。」
「はい。」
「瑠羽っ。」
『はいっ』
「…おまえ、明日っから飛龍の溜まり場いけ。」
『…え?』
お兄ちゃんのいきなりの発言にびっくりした。
「おまえは今、おまえが考えてるよりも、危ねぇ状況にいんだ。
家に1人でいるより、俺もよく知ってる、飛龍の所にいた方が安全だ。
それに、蓮達は信用できる奴らだ。瑠羽、分かったか?」
『でも、お兄ちゃん…』
「家事のことなら心配すんな。元々俺は、おまえに1人でやらせてんのが嫌だったんだ。
しっかり分担して、夕飯は、作らなくていいから。
俺も、女の所で食べてくるし。」
なっ、と言ってニカッと笑うお兄ちゃん。
『でも…』
「おまえは蓮達のこと、大事に思ってんだろ?
俺に内緒にしてでも、一緒にいたいと思った奴らなんだろ?」
お兄ちゃんの言葉にコクっと頷く。
「…だったら、一緒にいろ。俺のことは、気にすんじゃねえ。
この前おまえが言ってたみたいに、俺だって、俺のことで瑠羽を縛りたくねぇんだ。
俺だって、瑠羽が幸せそうにしてたら、それで嬉しいんだ。」
『お兄ちゃんっ』
優しく微笑むお兄ちゃんの胸に飛び込んだ。
お兄ちゃん、ありがとう。大好きです。
そんな私達を、蓮は優しい目で見てた。
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