前編
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心臓が止まるかと思った。 それくらいドキリとした。 トントンとまた扉を叩く音が響く。 "…と、扉は開けないぞ。絶対に。" ギュッと震える拳を握る。 …………。 扉を叩く音が止んだ。 ホッと胸を撫で下ろす。 少しだけ胸がツキンと痛んだ。 "……なんで、胸が痛い?"
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