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マリーナはサラとジオに気づくと、大きく手を振った。馬に乗りなれているようで、片手で手綱を操っている。
サラは少しだけ目を細めた。サラが聞いたわけではないが、マリーナはたぶんジオのことが好きだ。昨日ジオはサラ一筋と言ってくれたから落ち着いているが、まだ怖い。
「サラちゃん、女の子だー! かわいい!」
「ありがと。」
マリーナの希望でサラとジオは敬語を使わない。マリーナいわく、固いのは嫌いだそうだ。
「サラは歩きなの? 足疲れない?」
「たぶんだけど、大丈夫。鍛練の一貫ということで。」
「おっ、すごい心意気。」
マリーナはにこにこ笑う。一団は歩き出し、街の門へと向かった。
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