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やっぱり、先生は気付いていた。 私がいつもと違うこと。 でもね、先生。 それは今に始まった事じゃないの。 ただ、この秋の季節の雰囲気に圧倒されて 私も感傷に浸っているだけ。 そして、去年よりも彼を近くに感じてしまうため。 「少し、大人になったのかもしれないです」 誤魔化すように肩を竦めると、先生もそうねぇ、と頷いた。 「恋をすれば、帯びている雰囲気や表情も変わってくるわよね。 沢山悩んだ分だけ、成長出来るわ。 作品も、貴女自身も。 でも、それで息詰まったら、お友達や私に相談してちょうだい? それか今描いている作品に、もの想いをしている時の感情をもっと全面的に表現してあげても良いんじゃないかしら。 あと、憂鬱は溜め込んじゃダメよ」
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