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先に絵を丸めて鞄へ突っ込み、しまい終わった彼に
「鍵は私が戻すから、帰ってて良いよ」
と声を掛ける。
大きな箱を鞄に入れるのは一苦労で、またこの鞄を持って帰る事を思うと億劫で仕方がない。
いっそのこと、家族に迎えに来てもらう事を考えるが。
「お前、こんな時間に1人で帰んの?
しかも、そんな大荷物で」
眉を顰めて、怪訝な表情をした彼が言った。
「ええーと、家族に来てもらおうかなーって思ってるんだけど」
「今から連絡すんの?」
「そうなるかな」
「その間、お前暗いのに1人で待ってるつもり?」
「ま…まぁ」
何なんだろう、この会話。
彼とお喋りするのは嬉しい事だけど、何か、ちょっと責められてる感じがする。
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