第2話 雲と馬

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僕と一馬さんは昔から仲が悪く、いつも合うたびにいじられてきた。 小さい頃なんて、家の屋根に登らされて、降りれなくなった事もあった。 今から考えてみれば、いい迷惑だ。 教室に帰った僕をみんなは弱虫と言わんばかりの目で見てくるが、一人だけ違った。 「お疲れ様…よく我慢したね」 帰った僕にそんな言葉を言ったのは、明日菜だった。 みんなが不思議そうな目で僕達を見ていた。 「関係ないだろ」 僕は彼女に冷たくし、自分の席に戻った。 「なんなのあいつ!明日菜さんが心配してくれたのにあの態度?」 「へっ…あいつ馬鹿だろ?明日菜さんに声かけられたのに、あの態度!死ねばいいのに(笑)」 「感じ悪~」 等々が聞こえて来たが、無視して眠る事にした。
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