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まぁ、寝ようとしただけで、実際には寝ていなかった。
眠れる訳もない。
「なんなのあいつ!」
「早く消えろよな」
そういった言葉がクラス中から聞こえてくる。
あのわがままなアイドルさんもこの罵倒の中であたふたしているみたいだった。
そんな中で聞こえて来た言葉があった。
「なんかさっきの明日菜さん…他の奴に対する態度と違ってなかったか?」
「だよな!もしかして付き合ってたり(笑)」
「ありえる~(笑)てか明日菜さんって危ない人だったり!」
「もしかしたら、変態さんなんじゃね?あんな奴に声かけるぐらいだし」
「うわっ…マジでキモイな(笑)」
バッンンン…
僕は有り得ない行動をしていた。
自分の机を蹴り上げ、みんなの会話を阻止していた。
「お前ら五月蠅いんだよ…とくにお前ら…後でシメられても文句言うなよ?」
さっき明日菜の悪口を言っていた奴らを指差しながら、僕は睨みつけていた。
明日菜は何が起きたのか、まだ理解していないように、おどおどしていた。
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