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付き合ってから2日。以外に短いけど、2日目なんだ。私こと谷口純基、谷口奏は買出しに出ていた。
「あー……あっづー……なんで夏って暑いんだろう」
などと訳の分からない事を呟きながらスーパーへと足を運ぶ。
スーパーに向かってる途中、博士さんと美兎ちゃんの姿をいつも美兎ちゃんが遊んでいる公園で見つけた。
「――と、いうことだ。わかったか?」
「……はい、マスター」
声をかけようと歩み寄ってみたが、なんだか空気が重く感じた。
「……あ」
立ち尽くしていたら美兎ちゃんが私の存在に気づき、元気よくこちらに走ってくる。
さっきのは気のせいだったのかな……?
「純おねーちゃんだ!」
「久しぶりだね、美兎ちゃん。あと、私ね名前が奏になったの」
「そうなの? じゃあ奏おねーちゃんだね!!」
天使の笑顔で私のことを奏おねーちゃんなんて言うから可愛すぎて倒れそう……。
「おや、君は純君かね? 随分と……変わってないね」
そりゃそうだろ、数ヶ月合ってないだけなんだからさ。
「私は一応人間なんですから、そう簡単に変わりませんよ」
「はっはっは! それもそうだな」
博士さんは腰に手を当てながら爽快に笑う。
やっぱり、さっきの重い空気は気のせいだったのかもしれない。
「あ、後私純から奏に名前を変更しました」
「そうかい、奏君か……いい名前じゃないか」
すると、博士さんは私の頭を撫でる。
「ちょ、やめ……はう……」
顔を赤らめて力なくうな垂れる私を見て博士さんはまた笑う。
「ま、私達はちょっと用事があるのでな。これで失礼するよ」
「奏おねーちゃん、バイバイ!」
もう……美兎ちゃんの笑顔が見れただけでよしとしよう……うん。
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