夢落ちだと思いたかった

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「‥‥‥おひょ?」 気がついたら俺は純白のソファーの背もたれに跨がっていた。 寝起きのような感覚は全くない。 何の前触れも無く我が身に起こった事態についていけずに、俺は素っ頓狂な声をあげてしまった。 妙な恥ずかしさで火照る頬を無視して現状把握に努める。 「ここはどこだ?」 混乱しそうな頭を疑問を口にすることで、なんとか正常に稼働させる。 とりあえずぐるりと確認したが、人の気配は無い。 跨がっていたソファーの背もたれから降りて地面に立つ。 「うほっ!」 思わず驚いてしまうほど、地面は柔らかかった。
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