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「み…皆が…よくも…貴様、許さんぞ!」
許さない?それはこっちの台詞だ。
「なぜだ?なぜ許さない?俺はお前たちと同じことをしているだけだ、まさか自分達がやるのはいいが、やられるのは嫌って言うのか?」
「ぐ、それは…しかし貴様は…」
天野は一瞬押し黙って反論しようとしたが、俺はそれを許さない。
そこからは一方的に俺が話していた、封印をときながら………
「俺がなんだ?やりすぎってか?そんなもの謂われなき差別を受けてきたひとの痛みに比べれば序の口だろう?そんなことをお前たち純血思想はやってきたんだ、獣人が獣?エルフが悪魔?俺に言わせりゃ純血思想のやつらの方が獣や悪魔だと思うね。」
俺は言いたいことを言うと封印を完全に解いた。
「焔!!結界頼む!!」
「アレを使うのか!?了解!!最上級焔魔法」
焔が詠唱すると俺と天野を中心に分厚く紅い焔壁がドーム状に広がり外からは完全に中は見れなくなった。
俺は封印を解いた姿になっていた。背中からは黒い鷹のような翼が生え悪魔のような尻尾もある、皮膚に変化はないが髪と瞳は禍々しい赤黒に変化していた。
俺の固有属性魔の特性だ、普段の姿でも使えるのだが威力が半減してしまうのだ。
「ま…魔人…」
天野は驚いている、それはそうだろう、今まで戦っていた人間がいきなり魔人になれば誰であっても驚くだろう。
「我は魔の契約者なり我が名のもとに魔の力を貸し与えよ、我に仇なす者へ消えぬ傷を癒えぬ闇を与えよ最上級魔魔法」
俺が詠唱し終えると目の前に赤黒い渦が発生し天野を吸い込んだ。
「い…嫌だあぁぁぁぁ!!た…助けて…」
そして天野は完全に渦の中へと入った。
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