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頬を触れていた手が少しずつ下がっていく。
細めたその目に見られているとなんだか恥ずかしくて顔が赤くなるのがわかる。
触れられるたびそこが熱を帯びる。
「っ...」
細めた目はあたしの反応を見て楽しんでいる。
「こ、こら!恵斗、だめだめだめ」
「こいつ見てるといじめたくなる」
「はいー、出ました恵斗くん。ダメですよー由香里は俺の大事な女なの。由香里が惚れた奴以外には由香里はやらん」
「ぷっ、親かよ。まぁ、いいや。由香里気に入った...俺の」
「由香里ごめーん、待った...ってあれ、和馬先輩」
恵斗くんの言葉を遮るように里菜が戻ってきた。
「あー由香里の親友の里菜ちゃんだー」
「里菜でーす」
和馬は里菜にかけより話始めた。
「由香里」
「えっ...ンッ」
恵斗くんに名前を呼ばれて恵斗くんの顔を見るなり、唇を塞がれた。
それは一瞬で和馬たちにはバレていない。
「俺の女になれよ」
そのセリフと同時にあたしと恵斗くんの間にある机の下から足を触られた。
ピクッと反応するあたしに満足げな恵斗くん。
体が硬直して動けなかった。
手が内側を撫でた。
「ッア...」
思わず声が出てしまった。
恵斗くんは楽しげに目を細めている。
「声出しちゃだめだよ?」
あたしがなにも言わずに俯いているとやりすぎたと言って頭を撫でられた。
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