月の光が墜ちる

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「言うなれば、われが三成に依存しとるのよ」 冗談だろ?と顔に書いたような佐助にちらりと目をやると 筆を置いて書いていた文を佐助に向かって投げた 「っと、真田の旦那宛てか?」 「ぬしらの同盟についてはわれからそれとなく三成に話してやらぬこともない」 「そうしてもらうと助かるよ、ってコレ」 「どうせこのまま戻りやるなら、ぬしに土産をくれてやろ」 「は?これ小早川宛てって書いてあるんだけど…」 「ぬしの目は節穴か?走れハシレ」 「はぁあああ!?」 なんで俺様が、と何か言いたそうな佐助に 「さて毛利には何と…」と再び筆を手にすると、 察しのいいましらはサッと顔色を変えて何も言わずに姿を消した
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