第二話

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「はぁ~」 「ん?どうしたの、涼ちゃん。深いため息なんてついて。」 どうもこうもない。 今日は私が最も苦手とする・・・あの教科があった。 「あっ!わかった~。今日は一時間目から家庭科があるからでしょ!!だって涼ちゃん料理下手だもんね。」 バシッ!! まったくこいつは・・・。 しかし悠が言ったことは間違いではなかった。 そう、私が朝から憂鬱な理由は家庭科のせいだった。 この学校の伝統で、なんと家庭科の調理実習は一ヶ月に二回もあり、男女合同だった。 そんなことまったく知らずに入学した私は、入学初日でこの学校に入ったことを後悔した。 悠の場合は・・・ 「ねぇねぇ、涼ちゃん。聞いた!?この学校、調理実習が一ヶ月に二回もあるんだって~。」 ちょうどそのことを知ったばかりの私に、こいつは空気の読めない発言をした。 その後どうなったかは・・・ご想像にお任せしよう。 ・・・よくよく考えてみると、悠はそのころから全く変わっていない。
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