信じるということ・2

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「詩織と話してみます……」 弁解せずに素直に吐いた。 あたしだって詩織とこのままなのはイヤだ。 「そうか、いい子だ」 偉そうに小笠原が頭をグリグリと撫でる。 こんなとき子ども扱いされるのはもう慣れてしまったから、怒ることはしない。 むしろされるがまま。 最上階にたどり着いたエレベーター。 先に降りた小笠原が手を差し出す。 「ほら」 「え?」 「カボチャ」 「あぁ、はい」 何の気なしに包みを渡すともう一度手が伸びてくる。 「はい?」 「手、繋ぐんだろ」 ──もう。 その顔ったら憎たらしいほどのイイ顔。あたしを沸騰させるには充分で。 本当、ズルイんだから。 今日のあたしは相当甘やかされている。 だって、そうでしょ? 昼間といい今といい、いつもと違う甘い小笠原ばかりを見せられて、あたしの胸はキャパをオーバーしてどうにかなりそう。 それでもその手が欲しくて手を伸ばす。
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