信じるということ・2

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結局──。 いつもの道を、いつもの歩幅で付いて歩くだけ。 さっきは縮まったと感じた距離も、また離されていく。 あたしたちはずっとこんなことを繰り返していくんだろうか。 ピタリと寄りそう時なんかあるんだろうか。 舗道に転がる小さな石を小笠原に見立てて八つ当たり。 「そういや宮野がさ」 肩の力が抜けたやさしい声色で小笠原が話し出す。 ……宮野? って詩織のこと? 「病棟ナースの宮野。友達だろ」 「……はい」 「まだケンカしてんのか?」 「え?」 思いがけない言葉に俯いていた顔が勢いよく上がる。 「な、んで……」 なんで、知ってるの? 知るはずのない詩織との不和を言い当てられてちょっと動揺。 と、同時にやっぱり詩織と小笠原はどこかで通じているのか、という疑惑が走った。 ……目の前がクラクラする。
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