信じるということ・2

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「本当、素直じゃねぇヤツ」 と言いつつも。 ガシッとあたしの身体を抱え込んで。 「でも、面倒くさい女よりはいい。 我が強くって素直じゃない女は嫌いじゃないし面白ぇ」 「面白ぇって──」 どういう意味よ……。 がっくりと首が項垂れる。 「好きだってことだ」 落胆した後の不意打ち。 言った本人はゲームに勝ったみたいなドヤ顔をして。 「ケジメ、ついたか」 「あの、もう──」 「二回はなし」 「でも、」 「却下」 「だ、だってぇ」 「しつこい。そろそろ俺も限界」 「んっ……」 そう言って膨れるあたしの唇を塞ぐ。 なんの限界……、かは聞くまでもなかった。 濃厚なキスがその証拠。 深く深くあたしを追い詰め思考を奪われる。 「好きだよ」
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