信じるということ・2

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言った、言ったよね? 短い言葉だけど、欲しかったそのフレーズはあたしの頭をグルグル回って止まらない。 いつからあたしはこの人に溺れていたんだろう。 こんなにもたまらなく好きで愛しくて。 仕事の上でも小笠原を守りたくて否定してほしくなくて、他の誰かを傷つけたこともあったけど。 それも今思えば彼を好きだったから。どうしようもなく好きだったからで。 この気持ち、伝わってる? あたしは必死で彼の身体にしがみつき、堪えようのない声をあげ長い髪を振り乱す。 時折小笠原がささやく言葉が、らしくなくてくすぐったくて。 あたしをもっと高みへと誘っていくから、さらに気持ちよく乱されていく。 無意識に絡め掴んだ彼の髪。 柔らかくて大好きな感触。 かきあげれば黒い瞳が現れて。少年のような綺麗で真っ直ぐな瞳と目が合って見惚れる。 そして。 徐々に激しくなる動きについて行けなくなったころ。 もう何度目かわからない大きな波がやってきた。 「……越え、……たい」 シーツの上で波を越えるあたしを小笠原はギュッと強く抱きしめてくれた。
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