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大きく深呼吸。
───コンコンッ
ガチャリと開いたドア。
「と、突撃隣の夕ごは───んっっっ」
あたしは手にした鍋を勢いよく目の高さまで持ち上げて。
「い、一緒に食べよーっ」
やや緊張気味だが、できるだけテンションを上げて発声した。
「……」
夜勤明けだと聞いた夕方の女子寮。
すこぶる機嫌の悪そうな詩織が眉間に皺を寄せて言う。
「……ソレって。逆じゃない?
普通は突撃された家がご飯出すんでしょ」
「あ、そっか」
……面目ない。
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