最終章

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「あ、あの、これは──」 ヤバイ。 ここでケンカになったら、あたしのせいだ。 「先生……」 なんて説明しよう。 考えあぐねているうちに、小笠原は無言でズカズカと部屋の中心部までやってきた。 「何したんだ」 小笠原にそう問われたのは何故かあたし。 「お前、何やらかしたんだ。謝ったのか?」 「え、あたしは何も……」 「弁解はいいから。ほら、とにかく謝っちまえ」 「いや、だから……」 「ミツさんに迷惑かけんなよ」 あたしの話なんか全然聞こうともしない小笠原に、謝罪を要求される。 ナンナンダ。 「ちょっ、」 「ほら」 「ちょっと、」 「ほら、ほら」 だからっ!! 「ほらほらじゃ、な───いっ!!」 あたしは半分キレた状態で叫ぶ。 そうじゃないでしょっ
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