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と、そんなこんなでわが屋敷に無事到着。
ーーーーうん、異常はなさそう。
屋敷が、出発した時と何も変わったことがないのを、外側から確認して安心。
「輝世様、どうぞ。」
紅がドアを開けてエスコートしてくれる。
本当に我ながらできる従者だと思う。
そして私はとりあえずリムジンを降りて、それを確認した唯がまた発進させて行く。
「では、参りましょうか。」
「ええ。」
返事をして玄関まで少し歩くと、再び紅がドアを開けてくれる。
ギィーーーー
重々しい音を響かせながらドアが開く。
「おかえりなさいませ、輝世様!」
私を迎えてくれる声。
それも一つじゃない。
「おはよう皆。ただいま!」
思わず嬉しくなって笑顔になってしまう。
そんな私に、迎えてくれていた皆も笑顔を返してくれた。
改めて見回すと、まだ早朝だっていうのに20人以上がいる。
もちろん、家族ではない。
所謂、使用人の人たち。
性別も年齢もみんな様々。
紅と唯も厳密に言えば使用人ってことになるんだけど、2人は普段は執事。
私の身の回りのお世話やら、他の使用人の統率を任せてある。
だから、なんというか…
側近みたいなもの。
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