真っ白でした。

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まずは、状況確認から。 ①着てるもの―寝間着という名目の普段着。膝までくるロングなTシャツに長袖とジャージ。 ②所持品―寝る時に握ってた携帯×2。これないと起きれないんだよね~。 ③周囲の状況―何もない真っ白。壁がないから、どこかの部屋とかではないみたい。 唯一の救いといえば一人じゃないってことか。 とりあえず、あたしの隣で寄り添うようにして眠っていた少女――最愛の妹に声かける。 「さっちゃーん。起きて~、大変な事が起きちゅうみたいやで。あと風邪引くぞ~?」 とりあえず、下着だけで寝るのはやめたら良いと思う。 まぁ、今が夏だからってこともあるけど。 しょうがないので、二枚着ている内の長袖は残し、かなりロングなTシャツを着せてあげた。 職業柄、着せ替えは得意です。 「…………………寒っ」 そうこうしながら、2・3回揺さぶりつつ声をかけると、さっちゃんは小さく呻いてようやく目を開けた。 「あ、起きた。おはよう~」 「ん……、おはよ………は?」 目を擦りながらもきちんと挨拶をして周りを見た瞬間、さっちゃんの動きが止まった。    
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