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「まさか……、噂に聞いた……『魔物の王』だというのか……」
レイモンドの声がかすれてしまっていた。
魔物の王……。
“核”持つ魔物共すら従える、より高位の存在と言われていたが、あくまで噂でしかなかったのだ。
だがその理由は明確だった。
遭遇が絶対の死に直結し、生き証人がいないからこそ、噂にしかなりえなかった。
噴き出した冷たい汗が頬を伝い流れ落ちる。
だが、同時に分かってしまったことがある。
もし、このままコイツが仲間の後を追うようなことがあれば…………。
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