【序章】生命の重さは……

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 単刀直入に告げられた事実。  驚きのあまり絶句したガイゼルの表情が喜びへと変わる。 「分かっただろ。だからお前は──」 「ありがとよ。けど、これで余計にヤツを止めなきゃならなくなったぜ」  レイモンドの言葉を遮り発せられたその声は、いっそ潔いまでの清々しさに満ちていた。  そしてその藍がかった瞳に宿る輝きは、先以上の決意だった……。 「お前……」  レイモンドは失策を悟らざるをえなかった。  そして、じっと己に向けられる視線に、親友の要求を理解した。
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