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「そいつはないな。どっちかといえば、こんなとこでじゃれ合える余裕が羨ましいかな」
小さく苦笑しながらヨシュアはアイラに応えてみせる。
今のこの世界で生きる者であれば、大なり小なり抱えている過去がある。
そんな中にあって笑い合える、もしくは心から気を許せる相手がいることは幸せの部類に属する。
ヨシュアが失い、再び手にできていないソレをクロイツとロサリオは持っていた。
もっとも、それを表に出すヨシュアではない。
だから、まだ年若いアイラではヨシュアの内に吹く風には気付けない……。
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