現実

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でもこれは実らない恋。 和也君には彼女がいるのは知ってる。 それに和也君自体可愛い娘じゃないと付き合わないんだって。 昔、中学生の時に男子に告白したら顔がタイプじゃないって言われた事がある。 今でも胸が痛くなる記憶。 勇気を出して言ったのに返ってきたのはその言葉だった。 それから私は自分の顔に自信なんてものは無くなった。 元々自信なんてなかったけど、私は不細工なんだって思うようになった。 ハァ……… これで何回溜め息吐いたんだろ 家に帰っても誰もいない。 なんで私は生きてるんだろうか。 頭も良くないしなりたいものもない。 私は生まれてこなければ良かったのかもしれない。 私だけがなんでこんなに不幸な思いをするの? 家の事も私のせいじゃない。 学校の事も私のせいじゃない。 この顔だって私のせいじゃない。 「神様なんていない。」 だって何度救いを求めても祈っても助けてもらった事なんて一度もない。
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