現実

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「おぃ、近藤」 名前を呼ばれて振り返ってみるとそこに居たのは髪の毛をツンツン逆立てて左耳にピアスを開けているいわゆる不良って呼ばれている人だった。 私は不良が大っ嫌い。 今まではかっこいいななんて思ってたけどカイリちゃんのおかげで不良って呼ばれている人への見る目が変わった。 それがきっかけなのかカイリちゃん以外の不良からも私はよくイジメられるようになった。 「良平君なにかようかな?」 「お前また意地悪されてんのか?」 「良平君には関係ないじゃん。」 しかも良平君はカイリちゃんの彼氏。 前に喋った所見られて酷い目にあったのを鮮明に覚えてる。 それから私は良平君を避けるようになった。 良平君は俯いたままなにも喋らない。 「私急いでるから行くね。」 「あっ、おぃ!」 呼び止めた声は聴こえたけどまたカイリちゃんに見つかったら今度はなにされるか分からない。 そのまま私は無視して学校の下駄箱がある所に歩いて行く。
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