心優

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 真司は、二人が会話で使うホワイトボードを将棋盤の上に置いて書きはじめた。 「桂馬は、稲葉弘人だな。ウサギみたいにぴょんぴょんあちこち走り回って、いつも先生に怒られてるからな。」  私は、『角』という駒を真司に渡した。 「角は、絶対山口春馬。角を裏返すと馬になるからな。」 私が名前が春馬だからだねっと返すと。 「違う違う。顔がさぁ、そっくりなんだよ、馬に。」 私は予想した答えと違い笑ってしまった。 「それから、『飛車』は姫野智子かな。飛車は最強だろ?あいつは目標に対してまっすぐなんだよ。決めたことは絶対やるっていうのかな。」 姫野智子の文字の上には、駒と似た大きさの石が置かれていた。
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