心優

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 その部屋で、真司とはいろいろなゲームをして遊んだ。ビデオゲームもよくしていたが、すぐに飽きて最近ではシンプルなトランプやボードゲームをやることが多い。 中でも、真司のパパが教えてくれた将棋はシンプルなルールだが、奥が深く飽きずにずっとやっていた。  ある日、いつものように二人で将棋を指していた。 もうほんの数手で真司の王様が詰みというとき、真司が将棋の駒を使って学校の友達を教えてあげると、将棋盤をぐちゃぐちゃと掻き混ぜた。 はじめの頃は、これでよくケンカになったが、こと将棋に関してはいつも私が勝つので、これが彼の投了の仕方だと思うようにした。 それに、真司の学校の話には、とても興味があった。
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