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私は、大学時代ずっと憧れていた花屋でバイトを始めた。
花の手入れをしてると、自分の手は荒れてガサガサになる。
けれど、花を買いに来るお客さんが笑顔で花を抱えて帰る姿を見ると私は幸せを感じた。
それから、バイトが楽しみな理由はもう一つあった。
向かいのカフェにコーヒーを買いに来る彼の姿だった。
話したこともない人だけど、彼はいつも笑顔でコーヒーを抱えて帰る。
花を買いに来るお客さんと同じ笑顔で帰って行く姿が好きで私はいつも彼が向かいのカフェに来るのを待っていた。
きっと私は、この時から彼のことが好きだったんだと思う。
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