◆傍観者と異世界◆

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こいつと僕の関係性は、こいつが旅をしている途中、森の中で行き倒れていた僕を助けてくれた、というものだ。ある種の命の恩人でもある そして僕は、こいつの旅に加わったわけだ。というか、まあ現実的な話、食料と安全が目当てだったのだけど 水と安全がただではないだろう、この世界だ。利用できるものなら、同じ地球出身者だろうと利用しなくては、生きていけない。悪いとは思うが、それも運命とあきらめてもらおう ちなみに、僕は本当に何の能力もない。地球出身ゆえに、魔力も無いし、魔法も使えない。身体能力すら普通以下 いわゆる、弱者の部類に入るだろう、存在だ リランのような、『最強』の傍に居られるような存在ではない。が、まあ利用するだけさせてもらおう。駄目になったらリランから僕を捨てるだろうからね その時までは、一緒にいるつもりだ 「まただんまりか、悠。同じ転生者やろ? もうちょい仲良くしようや」 「僕は転生したわけじゃない。ただ、いつの間にかこっちにいただけだ」 ちなみに、こいつも僕も、お互いを地球出身だと明かしている。流石に周りに人間には明かしていないようだが なんだが秘密と言うのは重くてい嫌だが、それも必要な重さなのだろう、とあきらめる
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