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愛美がついた嘘のせいで、瞬く間に「二股男」という噂が広まった。
友達なんてみんな名ばかり
目が合うと気まずそうな顔をしながらすぐにそらす…
ただ光だけが違った。
「お前大丈夫か? 俺はあんな噂信じねーけど…」
「ありがとな…俺、二股なんか…」
「わかってる、もうなんも言うな…」
それから時は流れ、友達が1人しかいないままこの中学校を出た。
丁度親の仕事の都合で転勤があったため、この場所から遠く離れた高校に…
知り合いが1人もいない高校に通うことになった…
高校に入っても、俺はモテた。
でも、俺は愛美のことがあってからトラウマになっていた…
俺は愛美が嫌いなんじゃない
「女そのもの」が嫌いなんだ
告白されては断る
告白されては断る
その繰り返し。
知らない間に定着した「氷の男」というあだ名。
女子からも男子からも「お高くとりまっている、いけすかない奴」と思われ、今となっては告白もされなくなった。
そんなわけで俺には友達がいないのだーーーー
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