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千代子は壬生寺の境内が
稽古場となってることを
知っていた。
こ時間は稽古している人は
おらず、
一人の千代子は
素振りをする他なかった。
剣を振ると無心になれた
精神が穏やかでないときや
寂しかったり、
辛いことがあったとき
千代子は決まって剣の練習をした。
今日はただの時間潰しだが、
江戸にいた頃は
寂しくなることが多かった
だから千代子はよく剣の練習をしていた
いま、千代子が新撰組の
平隊士と渡り合うだけの
腕を持っているのは
きっとそのせいなのかもしれない。
少し寂しい事実だが、
結果的には良いことだ。
新撰組の平隊士だって
なかなかの手練れでしか
入隊は不可能だ。
女である千代子が
その彼らと渡り合うのは
普通であったらありえないだろう
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