白日

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僕らはどこを目指していたんだろう。 目の前の現実があるのにも関わらず、ただ遠い未来を見つめてた。 そして、その現実に蓋をして、 いつか来る終わりを隠した。 でも、あの日。 3月11日。 地震発生… いつも通りの道をみんな歩いてた。 何も疑わず、走っても落ちない道があるかのように… そして、踏み出した一歩が波に飲まれた。 着地するはずだったその足が 何千という足が その波によって無数に舞った。 ねぇ、今すぐ飛び出してよ あの人の上に立ってよ 僕の願いなんてさ取るに足りはしないから ねえ何を差し出せば良い? 誰が償えば良い? すべての今までの喜びが嘘になっても良いから
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