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当たりだけのクジを引いて
はしゃいでた。
当たり前の奇跡を僕らは頬張っていた。
それだけでは満足しないで、今夜も大盤振る舞い。
血も涙も出ない肉と魚を前にして
いただきます。
飛び交う笑い声。
でも、そんな時
誰かがハズレクジをまとめて引く時。
僕らは喜びばかりに浸っていた。
悲しみなんて見なかった。
悲しみはどこかに投げ捨て、その悲しみは誰かが一回で受け止めた。
大きな大きな悲しみ。
誰かのせいじゃない。
そんなの綺麗事だ。
自分達が喜びしか見ないから。
今が良ければ良いなんてそんなんじゃダメだ。
ねえ今すぐ飛び出してよ
あの人の上に立ってよ
誰かに開いた穴をさ
誰かが奪ったもんなら
ねぇ誰が償えば良い?
誰を差し出せば良い?
盥回された罪が僕の前で止まってる
僕の瞳を見てる
今すぐ飛び出してよ
あの人の上に立ってよ
渡しそびれたさよならは誰に運んでもらえば良い?
交わしかけの約束は誰と果たしたら良い
そもそもこの声はさ誰に向かって歌えば良い
すべての今まで喜びが嘘になっても
戻らない君ならば
せめて出会えた喜びを…
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