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この物語に、始まりは無い。
それは、特別なことではないし、特別なものでもない。
変哲も無ければ情緒も無い。
至って普通で無骨な、極々ありふれた物語。
たとえば、満員電車があったとして、そこに存在する様々な人生と同じように、詰められて積まれていくだけの、量産的な物語。
誰も、気にも留めない程度には溢れていて、零れるほどには普遍的な物語。
物語は減り張りがなくとも自然と進むし、不整合さも不自然もあってそれが自然であるというスタンスを崩さない。
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