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和泉は橘についてそれ以上聞かず下駄箱についた。
「ありがとー、助かった」
「どういたしまして」
あたしは橘の鞄を和泉から受けとる。
「じゃ、また明日な」
「うんバイバイ!」
こうして和泉と別れた。
…さてと、橘はどこにいるんだ?
「あいつ誰だよ」
「…っひ!?」
突然耳元で声がしてあたしが驚かないはずがない。
誰かなんて分かってるけど……
「し、心臓に悪い…」
「は?」
「あんたの登場の仕方だよ」
軽くため息をつきながら橘に鞄を渡す。
「…で?」
……で?
「さっきのやつ誰」
さっきのやつ…?
あぁ、和泉のことね
「クラスメート」
「…ふぅん」
「…何」
明らかに機嫌悪いじゃん
…あたし何かしちゃったのかなぁ
「行くぞ」
悩むあたしをよそに橘はスタスタと歩いていった。
え
一緒に帰るの!?
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