1にパシられ2にパシられ…

12/12
37827人が本棚に入れています
本棚に追加
/276ページ
和泉は橘についてそれ以上聞かず下駄箱についた。 「ありがとー、助かった」 「どういたしまして」 あたしは橘の鞄を和泉から受けとる。 「じゃ、また明日な」 「うんバイバイ!」 こうして和泉と別れた。 …さてと、橘はどこにいるんだ? 「あいつ誰だよ」 「…っひ!?」 突然耳元で声がしてあたしが驚かないはずがない。 誰かなんて分かってるけど…… 「し、心臓に悪い…」 「は?」 「あんたの登場の仕方だよ」 軽くため息をつきながら橘に鞄を渡す。 「…で?」 ……で? 「さっきのやつ誰」 さっきのやつ…? あぁ、和泉のことね 「クラスメート」 「…ふぅん」 「…何」 明らかに機嫌悪いじゃん …あたし何かしちゃったのかなぁ 「行くぞ」 悩むあたしをよそに橘はスタスタと歩いていった。 え 一緒に帰るの!?
/276ページ

最初のコメントを投稿しよう!